「やはり雑魚はゴブリンですね。」
「二足歩行する犬のようなモンスターがいましたね。」
「恐らくコボルトというモンスターです。」
「巨大な虫に襲われるより精神的に楽です。」
「ただ、攻撃が当たったときにキャンキャン鳴かれると悪いことをしている気分になります…」
僕たちは、また別のダンジョンの攻略を始めている。巨大な虫がいなくなって心底ホッとしている千燁と、コボルトに対して『なんとなく可愛かったです』などとほんわかした空気を纏わせてしまっている美桜。その2人に注意をしようとして言葉を飲み込んだ靜流の様子が見えた。
分岐もないダンジョンの中を歩き回り、行き止まりの扉の前で僕たちは立ち止まった。
「押しても、引いても開く気配はありません。」
「扉の両脇の窪み部分に足型のようなマークが見えます。そこに立つことで扉が開く仕掛けになっているのでしょう。」
千燁が扉に手を当てたまま、こちらを見ると穂香は床を指さして言う。
「では、拙が立ちます。」
「千燁、待ちなさい。穂香、そこに立った2人はどうなりますか?」
「地上とは別エリアで、別ダンジョンという扱いのようですが、初出の仕掛けなのでパーティーの分断が目的だと思います。中のモンスターを倒すと外の2人と合流できるパターンと、ダンジョンを進んだ先で合流できるパターン、どちらかの可能性が高いでしょう。」
「それなら、私と秋鷹さんが立ちましょう。」
「いえ、靜流は奥様方と中へ進んでください。私が扉を開けます。」
「しかし、私にはゲームの知識はありませんから、穂香が中へ進むべきです。」
「ゲームの知識は旦那様と奥様が身につけ始めています。それに1つ目の仕掛けが分かれば残りも同じか、少し考えれば分かるはずです。」
靜流は美桜と僕の顔を見て、どうするべきか考えているようだ。
「任せて欲しいとは言えませんけれど、RPGというゲームを少しやってみました。」
「僕は攻略方法やデータなんかがあるWikiを幾つか見ただけだけどね…穂香を後押ししているわけではないよ。」
「分かりました。ここは秋鷹さんと穂香にお願いしましょう。」
2人がそこに立つと穂香の言う通りに扉が開く。
「やはり開きましたね。」
そう言いながら穂香は足型が描かれた窪みから出てしまう。しかし、扉は閉じられずに開いたままだ。
「開けるためだけに2人が必要ということですか…」
と、秋鷹さんが窪みを出ると音もなく扉が閉じた。
「ん…そういう事ですか…鬱陶しいギミックですね。」
秋鷹さんは珍しく怠そうな表情を見せている。
「扉を開けるには複数人が必要で、開放を維持するためには少なくても1人は留まる必要がある…ということですね。」
「奥様の仰る通りかと思われます。」
「でしたら、この場は私が残りましょう。」
僕たちは秋鷹さんと別れて、改めて開いた扉をくぐった。
数メートル進んだ先の少し開けた場所には最早、雑魚モンスター扱いになってしまったリーダーゴブリンと、その奥にボウガンを携えたコボルトが2匹が待ち構えていた。
◇
「っ!」
何かが弾かれる軽い金属音が響いた直後、千燁のHPが一気に20%近く失われる。
「千燁!」
悲鳴にも似た美桜の叫びが聞こえなかったのか、千燁は右肩に突き立った矢を引き抜きモンスター目掛けて走り出す。
「先に、」「コボルトを始末します!」
靜流の言葉を遮って、千燁の声が聞こえた。
「靜流は千燁に『回復』をかけてください!」
穂香が盾を構えながらボウガンの射線を切りながら前へ進み、静流へ魔法の指示を出す。
そして、
「慌てたのは私だけでしたね…」
戦闘が終了すると美桜が肩を落とす。
「そんなことはないよ、僕も戸惑った。」
「千燁、避けられなかったのですか?」
美桜の言葉は千燁へ向けられている戦闘に関する信頼の大きさと、今後への不安が混ざったものに感じられる。
「いえ、避けられました。矢が水平に飛んできましたので、拙が避けると美桜さまに当たる可能性がございました。その為、避けずに受けました。」
「そう…ですか。ありがとうございました。」
ほっとしつつも申し訳なさを滲ませた美桜は千燁に頭を軽く下げる。
「美桜さま、そのようなことは必要ございません。拙は役目を果たしているだけです。」
「はい…しかし、ここでは千燁がいなくなることの方が悪影響かと思います。」
「拙が一時的に離脱しても、靜流さん、穂香さんがいらっしゃいます。ですから、ご安心ください。」
「それは…」
「美桜、そこまでにしておこう。千燁は何があっても美桜を守ることを優先するよ。」
「はい…」
「千燁も美桜が心配していることを覚えておいてね。」
「はい。ありがとう存じます。」
美桜に向かって礼をする。
「秋鷹さんは移動していますね、予想通りに新しい通路が現れたようです。私たちも進みましょう。」
MAPを確認した穂香が告げ、千燁が先頭に立ち歩き始めた。
◇
「今度も同じようですね。」
「ここは僕が残るよ。」
今回が3回目。前回は穂香が残り、今は4人になっている。
「いえ、主様は1人では戦闘できないですよね?私が残ります。」
「このダンジョンのモンスターは足が遅いし、走れば逃げ切れるよ。それに秋鷹さんと穂香も近い所まで来ているみたいだし。」
MAPでは2つの光点が僕たちの方へ向けて移動しているのが分かる。
「走って逃げるのであれば私の方が体力はあります。それに主様が1人になるのは美桜様だけではなく、私も千燁も非常に心配です。」
美桜と千燁は無言で頷いている。
「そう言われてしまうと僕は反論できないな。」
「はい、ですから残るのは私です。」
「うん、分かった。」
そう言うしかない。
「主様が仰ったように秋鷹さんと穂香が近くまで来ています。合流を優先しますから、美桜様も主様もご安心ください。」
「ゲーム内の靜流は、か弱い乙女と大差ないのですから、無理しないでくださいね。」
「美桜様、ありがとうございます。ですが現実世界では、か弱い乙女とは程遠いと聞こえました。」
「え?……あ…えっと……」
言い淀む美桜を靜流はいたずらっぽい笑みを含ませてじっと見つめる。
「そういうことではないです。いつもは『どんな場面でも、とても頼りになる』ということです。」
「そうですか、そうですよね。美桜様がそんなふうに思っている筈がないですよね。」
早口で捲し立てるように言い切った美桜にニッコリと笑顔を靜流は返した。
「千燁、美桜と主様のこと任せましたよ。」
「はい。全身全霊を以てお守りいたします。」
◇
靜流と別れて僕たちが部屋に入ると、これまで通りに扉が消えて戻ることはできなくなった。違うことは四方を壁に囲まれていること。
それと、
『【楽観と悲観の塔 地下エリア上層 ボス戦:ホブゴブリン】を開始します』
正面奥に黒い靄があり、システムアナウンスがボス戦を告げたことだ。
それぞれの壁までは10mくらいだろうか。今まで経験してきたボス戦の中では一番狭い部屋で、靄を視認したのと同時にボス戦を告げるシステムアナウンスがあったのも初めてだ。
「美桜さまと我主は前に出ないよう、お願いいたしたます。」
千燁はいつもと変わらない様子で歩みを進め、収束し始めた靄と僕たちとの中間辺りで薙刀を構える。
取り巻きのゴブリンが現れる位置を想像しながら、弾道の候補を想定しつつ『雷閃』の準備を始めた直後、靄が左右に分かれた。
「右側を先に処理します。申し訳ありませんが、数秒の時間稼ぎをしてください。」
そう言ったものの千燁は正面を見据えたまま構えも変えない。
靄の中からホブゴブリンが姿を現し、一歩を踏み出すのとほぼ同時に千燁のスカートが翻る。白刃の煌めきを視界の端に感じつつ、その反対側へ『雷閃』を発動させる。閃光は取り巻きのゴブリンたちをまとめて消したうえで、ボスを確実に捉えた。次の瞬間、硬直した巨体の腿と膝に矢が突き立つ。現実ならこれで歩ける筈はないが、これはゲームだ。
やはりと言うべきか、歩みは遅いがこちらに近づいてくる…
大丈夫、あの武器で切られても実際に死ぬ訳では無い。そうだと頭で分かっていても震えそうになる膝に力を込めて、刀を抜いて一歩前に出る。
「隼人さま…」
背後から不安そうな声がした。
「大丈夫。美桜はなるべく安全そうな場所にいて…1、2回なら凌げる」
【はず】という言葉を飲み込んで待ち構える。
「はい、ご武運を。」
振り被られた大きな武器を見上げる。あれを受け止める?いや、弾いた方が…一瞬の迷いが初動を遅らせた。
千燁の叫び声と激しい金属音が響いた後、消えていくホブゴブリンを見上げていた。
「我主…」
「ごめん、怖くて腰が抜けた。」
なんとか一撃目を凌げただけで、尻餅をついていた僕に差し出された千燁の手を取る。
「無茶はしないでください。肝が冷えました。」
「隼人さま、お怪我はございませんか?」
「うん、大丈夫。」
そう言いながら立ち上がり部屋を見回すと、何か違和感を覚える。ボスはおろか取り巻きのゴブリンすら1匹もいない。それなのに
「可怪しい…」
「我主、何が可怪しいのですか?」
「モンスターがいなくなったのに、ボス戦終了を告げるシステムアナウンスがないんだ。」
「そう、ですね……」
同意した美桜も視線を彷徨わせる。
カツン、カツンっ!と壁を叩く音がしたかと思うと千燁の声がした。
「我主、入ってきた方の壁が透けて向こう側の様子が見えます。」
少しぼやけているけれど壁の向こう側でつい先程、千燁が倒したのと同じホブゴブリンと取り巻きのゴブリンと靜流が1人で戦っているのが見える。
「靜流!」
透明な壁を叩いて声を上げる美桜に気が付いた様子はない。それに気が付いたとしてもこちらに気を払う余裕はなさそうだ。
部屋の角を利用して挟撃されないように立ち回っているが、少し苦しそうだ。千燁のようにボスですら瞬殺できる攻撃力はなく、取り巻きのゴブリンですら、一撃で倒せないことがあるのだから…しかも、倒した取り巻きは時間が経つとリポップしている。それが救いになるのか分からないが、ホブゴブリンは後方で様子見をしている。
近くまで来ていると思っていた秋鷹さんと穂香の居場所を示す光点は近づいては遠ざかり、また近づいては遠ざかり、山道を進むように蛇行している。
「こちら側から扉を開けられないでしょうか?」
「そうだね、仕掛けがないか探そう。」
それから僕たちは壁や床をくまなく調べたけど、別の部屋や次のエリアに進む扉も、何かの仕掛けと思われるマークやボタンは見つけることができなかった。
「靜流がいる部屋のボスを倒さないと先に進めないのでしょうか?」
「多分、そうなんだろうね…秋鷹さんと穂香が早く合流してくれることを祈るしかないのかな…」
それから数分後、流石の靜流も疲れてきたのか首筋や胸辺りに攻撃が当たらなくなってきた。逸れた攻撃は腕や脚に当たり、ゴブリンすらも倒せなくなってしまっている。
「靜流さんは方針を変えたようですね。」
「どういうこと?」
落ち着いた様子で向こう側の様子を見ていた千燁には僕と状況の認識に違いがあるらしい。
「倒しても万全の状態で再度、出現してくるので手足を削って、そこにいるだけの存在にしているのです。」
「そうなのですか?時間が経過すると新しいコブリンが出現しているように見えます。」
「時間が経過して出現した数と靜流さんが倒した数は同じで、部屋内のモンスターの総数は変わっていません。」
「なるほど…」
と言いながら美桜は視線を泳がせ、モンスターを数えているようだ。
「左後方に盾だけを持っている個体がいます。あれは3分前くらいから、あそこで騒いでいるだけです。」
そして千燁が言っていたように賑やかしだけの個体が4体、5体と増えていき、靜流を取り巻いて攻撃するゴブリンは減り、リポップは止んでいる。
◇
小さく息を吐き、槍を構え直した靜流のスカートが翻り、鋭く突き出された穂先がホブゴブリンの腹に突き立つ。一足で間合いを詰めた靜流は取り巻きを軽くいなしつつ、ホブゴブリン2体を同時に相手取る。ボスを含めた数体に囲まれても余裕に見える体捌きは流石としか言いようがない。
靜流の槍が繰り出される度にダメージを与えていく中、賑やかし程度で邪魔にすらなっているゴブリンを苛立ちを見せるホブゴブリンの剣が両断する。そして、取り巻きだったゴブリンの姿がほぼ見えなくなると靜流の槍捌きは更に鋭さを増し、2体のホブゴブリンを押し込んでいく。確実にダメージは与えているようだが中々倒せない…そうするうちに靜流の背中が少しずつ遠ざかっていく。
ホブゴブリンがあちらの部屋の中心付近まで後退ったとき、取り巻きのゴブリンがリポップし始めた。それを視認した靜流が眉をひそめ下がろうとしたその瞬間、転がっていたゴブリンが不意に起き上がり脚にしがみ付いた。バランスを崩し片手を床に突いてしまった靜流にゴブリンたちが一斉に襲い掛かる。
「靜流…!」
一縷の望みも見えない状況に悲鳴にも似た叫びが発せられた…
振り下ろされるはずの武器は投げ捨てられ床に散らばり、多数の手が衣服と髪を掴む。瞬く間に自由を奪われ引き倒された靜流にホブゴブリンが悠然と近づき見下ろすと、まだ右手に握られていた槍を奪い取り一瞥し投げ捨てる。その間にもゴブリンたちは靜流に纏わりつき身体を拘束していく。
◇
数体のゴブリンに手足を抑えつけられ身動きできない靜流のメイド服が引き裂かれ下着と肌が露わになっていくと、ギャアギャアと耳障りな声と荒い鼻息が壁を通して聞こえ始めた。
必死な抵抗を見せる靜流を嘲笑いながらゴブリンたちは下着まで毟り取っていく。そして、一糸纏わぬ姿を晒され怒気と羞恥で顔を赤く染める靜流の身体に伸びる手…
逃れようと身動ぎする度に揺れる乳房が複数の手で乱暴に揉みしだかれる。他の手を押し退け、我が我がと伸ばされる手は次第に互いを掴み殴り合いへと変貌していく。そんな中で殴り合いに巻き込まれなかったゴブリンが靜流へにじり寄る。
目を細め下卑た笑みを浮かべるゴブリンは白い膨らみへ糸を引く涎を垂らすと、それを刷り込むように乳房を捏ね回す。その反対側から頭を突き出した1体は大きく口を開けて、じゅるじゅると音を立てながら膨らみの真ん中に齧り付く。
ろくに抵抗もできない靜流は顔を背け、下唇を噛んで恥辱に耐えようとしている。しかしその数秒後、掴み合いの乱闘劇を繰り広げていた数体が協力して靜流の脚を抱え大きく開かせた。
その股間に伸ばされた手が女陰を探るように弄り暫くして、その指先を見つめたゴブリンは腿の間に頭を入れ舌を伸ばす。
「ひっ………」
目を見開いて小さな悲鳴を漏らした靜流は身体を捩って逃れようとしているのだろうが僅かに腰が揺れた程度で、多数のゴブリンたちに押さえつけられてしまった。
大した抵抗ができないと判断されたのだろう。手を伸ばし乳房や尻を揉む者、舌を伸ばし所構わず舐め回す者、剥き出しにした性器を握らせたり、擦り付ける者…ゴブリンたち其々が好き勝手に靜流へ向けた欲望を吐き出していく。
秋鷹さんと穂香はどうしているのだろうとMAPを見ると、まだ蛇行する通路を移動しているようだ。恐らく走っているのだろう、移動速度は上がっているようだが、あとどのくらいかかるのは不明だ。こうしている間にも靜流が汚されていく…
涎や精液で身体を汚されても抵抗せず、声も出さずに目を閉じて耐えている靜流へ己の欲望を弾けさせるゴブリンたちに向けてホブゴブリンが短い唸り声を発した。
膝立ちにされた靜流の目前には勃起した逸物で持ち上げれた汚らしい腰布、背中側にも同じように腰布を膨らませたホブゴブリンが立っている。頭を掴まれ顔を布越しの男根を顔に擦り付けられても抵抗を見せなかった靜流が、腰を掴まれ尻を突き出すような恰好で立たされると漸く背後に立つ存在に対して腕を振って抵抗というより、拒否反応を見せた…
その時に不快な雰囲気を感じて視線を動かすと、美桜の向こうに黒い靄が発生していた。
◇
「千燁!」
叫ぶのと同時に咄嗟に美桜の腕を引いて抱き寄せる。靜流のことは当然心配だが、今は自分たちを優先しなければならないだろう…
靄が3つに分かれていく。その黒い塊が横滑りしている間にもホブゴブリンの姿が現れ動き出したのだが、それを見ていた千燁の行動は速かった。
靄から一歩を踏み出した脚を切断した刃が踵を返し胴を薙ぐ…そしてその結果を見もせずに隣へ走る。その小さな体へ向けて振り下ろされる剣を掻い潜るのと同時に振り上げられた刃は、肩口から腕を切り飛ばしただけでは済まさずに首筋に吸い込まれた。
「千燁!待って!待ってくださいっ!」
残りの1体を屠ろうとする千燁へ向けて美桜の声が響く。
「美桜!?どうしたの?」
「向こうの…靜流の部屋にも、新しくボスが出現しました。」
「それは…千燁を止めるのと何か関係あるの?」
「千燁がボスを倒したのと同時に、向こうの部屋で靄が出たんです。」
「だけど…」
「因果関係は分かりません。ですが、こちらで倒したボスが靜流の部屋で現れるとしたら…」
そう言われて靜流が居る部屋を見ると新たに2体のホブゴブリンが現れていた。
「拙がボスを1体引き付けているのは簡単なことです。」
「それとも…倒してみますか?」
「それは…」
どうするのが良いのだろう?
「靜流なら『私に押し付けなさい』と言うと思います、けど…」
「しばらく様子を見よう。時間経過で出現するならこちらとは関係なく3体目が出現するはずだ。それを見るまで千燁は凌げるよね?」
「はい、問題ありません。」
こちらに背中を向けたままで答えが返ってくる。
「取り巻きが我主と美桜さまに向かわないように、少し距離を取ってください。」
「分かったよ。でも、千燁も無理はしないで欲しい。辛いと思ったら倒してしまって良いからね。」
「はい。承知しました。」
◇
大きく前後に揺れている乳房を覗き込むようにゴブリンたちは静かに靜流を取り囲んでいる…
頭を掴んだホブゴブリンは滾った男根で喉奥を犯し、腰を掴んだ別の1体は屹立した男根を割れ目に沿わせて腰を振っている。尻に腰が叩きつけられる音に交ざって、呻き声と粘着質な水音が聞こえる。叩きつけられる腰から逃れようと伸ばした手は新たに出現した別の1体に捉われ腰布の下へと引かれていく。
今の僕たちに出来ることがないのだからあの2人の方にこそこの状況を打開する仕掛けがあるはず…なのに秋鷹さんと穂香は何をしているのだろう?早く…速く…早く…速く…急いでくれ!
靜流の頭を掴んで腰を振っていた1体の動きを止まり尻を震わせる。その十数秒後、だらりと垂れ下がった男根が口から引き抜かれるのと同時に靜流は噎せ返り、荒い息を吐く口元から糸を引く粘液が垂れ落ちていく。その様子を見た個体は『次は自分の番だ』とばかりに移動し、今まで無理矢理握らせていた男根を口内へ捻じ込むと、頭をがっしりと掴んで腰を突き出していく。靜流は目の前の腹に手を突いて抵抗を見せるが、その様は弱々しく頼りない…
「靜流……」
か細い声で呟かれる声が届いた方を見ると、胸の前で握られた両手が小刻みに振るいている。
射精した1体は腰を下ろし見物に回ったけれど、それまで見物していた別の1体が靜流の手に自身の男根を握らせ扱かせる。そして、割れ目に擦り付けるだけで満足気だった1体が屹立したものを握り直し、その場所を探っている。
「やめろ!やめてくれっ!」
考えもなしに叫び、壁を叩いていた。
直ぐに亀頭が見えなくなり肉茎が埋まっていく…両手で鼠径部を抱え込み尻と腹を密着させると腰を揺さぶる…そして抽挿が開始された。
先程までよりスムーズで力強く腰が前後に振られ、腰が尻に打ち付けられる音が大きく、はっきりと聞こえ始める。その音と目の前で揺れる乳房と波打つ尻に興奮して手を伸ばしたゴブリンは、ホブゴブリンに蹴り飛ばされ壁に激突すると痙攣して動かなくなった。
腰を打ち付ける奴は靜流の尻を掴み直すと本能に任せて抽挿速度を上げていく。その音が一段と大きくなったと感じられた時、僕たちの目の前にあった壁が突如として消失していた。
その瞬間、多数のゴブリンが一斉に立ち上がり、僕を完全に無視して美桜へ向かって走り出す。そして、突然のことに身動きも出来なかった美桜がゴブリンたちに押し倒され、伸びた無数の手が衣服を引き裂かれ、乳房を揉まれ、スカートの中を弄られ始める…
僕が慌てて刀を抜いて一歩を踏み出した時には終わっていた。
【A World for Numbers】~幼妻たちは仮想世界で嬲られ、寝取られる~ 31話 レベリング:楽観と悲観の塔 靜流★
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