それは正常位素股って行為だったのだろうけど、俺にはもう挿入しているようにしか思えなかった。
男:「マドカちゃんのオマンコ、すっごい綺麗だね?」
「………。」
男:「全然使い込んでない感じがするけど…どうなの?」
「………。」
男:「うわ、めっちゃ興奮してきた、やっべーコレ」
「………。」
相変わらず、ソイツはよく喋ってたらしい。
「急にそのヒトが喋らなくなって、腰の動きも止まって」
「うん」
「私、目を開けたの。顔も背けてたから、視線はちょうど枕の横だった」
「はい」
「枕元に、コンドームの包み紙があって」
「え…」
「すでに破ってあって、中身が入ってないやつが…」
「うん…」
「私が顔を上げたら、ちょうど付けようとしてるとこで…」
「う、うん…」
「ダメです、って私は言ったんだ」
「そしたら?」
「え?付けなくてもいいの?って言われた」
「は?」
「私は なんか頭が真っ白になったまま、それはダメですってもう1回言ったの」
「うん…」
「そしたら、ちんちんが入ってきて、私はもう目を閉じるしかなくなった」
「………。」
「ごめんね…」
「謝らなくて…いいから…」
全身から汗がブワワって吹き出した気がした。その瞬間チンポがどうなってたかは、覚えていない。
男:「マドカちゃん入っちゃったよ?」
「クッ…」
男:「ゴムはちゃんと付けたから、安心してね」
「ンック…」
男:「これでテーブルの上のお金、全部マドカちゃんのものだね…」
「………。 」
「いきなりお金のこと、言われたの…」
「ふーん」
「自分でも気になっちゃって、テーブルの上を確認した」
「うん」
「1万円札がいっぱいで、そしたらもうどうでもよくなっちゃった気がする…」
挿入後に真っ先にソイツが金のことを切り出したのは、そうなったことをマドカに割り切らせる為の目くらましだったのだろう。どこまでもヤラしい奴だ。
いや、金という交換条件を、全面的にプッシュしてくれたのはむしろ有難い。男としての魅力でマドカを口説き落としてセックスまで持ち込んだのさ、なんてソイツ思い込まれるよりは、全然マシだったかもしれない。
「私、ダメな人間なんだなって、そのとき気付いちゃった…」
「金?」
「うん。お金のこと考えたら、ちょっとだけ諦めちゃった自分がいたの」
「うん…」
「で、急に現実に戻ってきた感じで、痛い!って言っちゃった」
「え?」
男:「え?ごめんごめん。マドカちゃん痛かった?ごめんね」
「すいません…」
「そしたらそのヒト、それまで身勝手に腰をうごかしてる感じだったのが」
「うん…」
「急に中断してくれてさ」
「やめちゃったの?」
「ん?いや、やめたっていうか、入ったままだけど…」
「そか…」
「急に優しくなって、いっぱい謝ってた。なんか申し訳なかったなぁ…」
「ふーん」
痛みを感じるほどガンガン腰振られてたのに、申し訳なかったって…
なんか納得いかない気がした。
「なんかアソコがすんごくジンジンして、よく考えてみたらさ」
「うん」
「私、ヒロシと最後にして以来、1年ぶりくらいのエッチだったんだ」
「そうかあ…」
「うん、指とか入れられることはあったけど、やっぱ全然違うくて…」
「はい…」
男:「マドカちゃんって、マジで他の客とやったことないの?」
「ないです」
男:「真面目なんだねぇ。ホント良い子だ。嬉しいな」
「良い子じゃないです…」
男:「俺、これだけでもう満足だから、別にイかなくてもいいからさ」
「………。」
「私、そう言われて、ちょっとだけ安心しちゃって」
「終わり?」
「い、いや、キスされたりとか、おっぱい触られたりしてた…」
「終わるわけねえよな…」
挿入したままマドカのおっぱいを触るのって、俺だけの特権みたいな気がしてたのにな…。
「ディープキス?」
「うん…」
「マドカのほうからもいっぱい舌絡めたの?」
「…はい」
キスのダメージも結構デカいな、って、今頃になって気付いてしまった。
「イかなくていいから、とか言われて、ソレ真に受けてしまってて…」
「うん」
「キスくらい頑張んないとダメだって、自分に言い聞かせてた」
「で、実際のとこイかなかったの?」
「そ、それが、普通にイクんだけど…」
「だよね。マドカ馬鹿だよ。なんかもう俺チンポ痛いよ」
ヤバいことになってた。亀頭が熱い。破裂しそうなほど。怒張、っていうのかコレは。
「え?だいじょぶ?」
「マドカがチンポ挿れられた話聞いてこんな興奮してもう自分がヤダ」
「なんだ興奮しすぎて痛いのか…心配して損したw」
「損しねーよw 心配しろw」
とりあえず、マドカが挿入されてしまっても、チンポは唸りを上げてるって報告したかったんだ。
それに何の意味があったのかは、俺にもわからないけど、2人ともホッとしてた気がする。
「あのね、ヒロシ」
「ん?」
「私デリヘル嬢なんて、そんな商売はしてたけど」
「うん」
「最後にエッチしたのがヒロシなんだっていうのが、心の支えになってた部分があるんだよ」
マドカは、恥ずかしそうに、ちょっと照れながら、そんなことを言った。
「彼氏とが最後じゃなかったんだねぇ…」
「はい?なに言ってんの、私ヒロシだけだよ」
「え?ちょっと待って、は?なに言ってんの?大学の時…」
「自称彼氏でしょ、アレ」
「なぬ?」
「まぁ、付き合ってると言えばそうだったのかな、んー、どうだろわかんない」
「ちょっと何、なんなの?」
「エッチしたのはヒロシだけだってば、言ってなかったっけ?」
ここで新事実発覚で、それこそチンポもげてしまうかと思った。
「ってことはなに、ソイツってマドカにとって二人目?」
「そう」
「マジかよ…。俺油断してたよ、なんだよそれ…」
「あら、ごめんなさい、ショック倍増?」
俺は、マドカにデリで本番もしてたって告白されたとき、自分を納得させるための理由をアレコレ探したのだけど。そのひとつが、大学時代にだって他の男ともヤってたんだ、ってことだった。
その前提が脆くも崩れ去ってしまい、一瞬気が遠くなりかけた。
「私もそれ考えたら、すごくイヤになってきて」
「うん…」
「そのヒト、ジッと動かないでいてくれてたんだけど」
「はい…」
「なんというか、そのぶん、自分の中にちんちんが入ってるって」
「………。」
「なんかよりリアルな感触がわかってきて…」
「そっか…」
「ヒロシ以外のちんちんヤダ!って急に思っちゃってさ」
「ほぉ…終わり?」
何かに期待した俺がいたけど、期待がすぐ裏切られることもなんとなく察してた。
「お、終わりじゃなくてスイマセン…。なんか頭混乱してて、変なこと言っちゃった」
「なに?」
「今まで一人としかしたことないので優しくしてください、って言ってしまった…」
「………。」
男:「え?マジ?マドカちゃん他の客とヤったことないどころか」
「はい…」
男:「プライベートでも経験人数ひとり?俺二人目?まじで?」
「そうです…」
男:「うっはw ほぼ処女じゃん。優しくするよ、超優しくするってば」
「………。」
マドカから聞き出すソイツのセリフが超ウザかった。思った通りの反応で、まぁたぶんソイツじゃなくても、男なら誰もが大喜びするとこかもしれない。
「なんでワザワザそんな余計なことまで…」
「わかんない、混乱してた…」
俺の怒りはぶつけるとこがなくて、マドカを追い詰めてもどうしようもないし。
「わ、私は…。昨日も何もしてあげてなかったし…」
「うん…」
「その日も、何をやってもダメで…、もう自分に自信なくて…」
「うんうん…」
「今止めたとしても、もう遅い気がしてたし…」
「………。」
マドカが何を言いたいのかもよくわかってた。責任感の強い子なんだ、きっと。
「要するに本番で満足させてあげたかったってこと?」
「は、はい…」
「んで?優しくしてくれたの、ソイツ?」
「うん、優しかった」
優しくしてくれた、だなんて言っても、やってることはセックスだ。
その優しさの中身が どんなものだったのかに俄然興味が湧いてしまう、悲しい性。
「そのヒト、すごくゆっくり動いてくれて」
「ゆっくり動くってつまり?」
「ゆ、ゆっくりっていうのは、その…あの…」
「うん…」
「ちんちんをユックリ出し入れされ…ました…」
「マドカって基本素直だよねw」
「そだねw」
「俺の前でも、客の前でもって意味だぞ。褒めてないんだからね!」
「すいませんでしたw 今後気をつけますw」
「今後って、おいw」
男はマドカ嬢と繋がっているその部分をじっくりと見つめ、そして味わう。チンポにまとわりつく内側の柔らかな感触を、ねっとりとした膣内のその温もりを。
マドカは激しく突かれるような荒々しいセックスでも勿論ではあるが、ゆっくりとした挿入を繰り返されることで、その特性を、その真価を、発揮してしまう女だ。
その大きな体とは不釣り合いとも思えるほど、アソコは繊細で、見た目も小さい。ぶっちゃけ指2本入れるのがちょっと躊躇われるくらい膣口が狭かったりもする。ソレをメチャクチャにしたい衝動に駆られたときはバックや立ちバックでヤるって決めてたけど、じっくり味わいたい時は正常位か対面座位で言葉責めしたりしながら楽しむ。
マドカはちょっとSっぽいところもあるけど、それは挿入される前までで、チンポを挿入した途端に、おとなしくなってしまう場合も有り、そのギャップが凄くエロい。
俺はチンポの先端から根元まで、その形状をマドカのマンコに覚えさせるかのように、ゆっくりゆっくり出し入れするのが好きで、マドカもそうされると体全体で応えてくれる。
特に膣内の反応は抜群で、最初は膣口だけだった締りが、奥の奥まで連鎖的に起こり始め、出し入れするのがちょっと困難に思えるくらいにギュウギュウになったりするんだ。
男:「マドカちゃん締めすぎw ちょっと痛いくらいw」
「し、締めてません…」
男:「え?無意識なのコレ?ってことはもっと締められる?」
「わかんない…」
男:「ちょっと試しにやっ…お、おお、おおすごい…」
「わ、わたし、何もしてません…」
「なんにもしてないのに締まる締まるって言われた…」
「何ソレ自慢?w」
「違うよ、そのヒトに言われたことそのままヒロシに教えてるだけだもん…」
「ムカつく」
やはりマドカの体は正直で、相手が俺じゃないとしても、きっちり反応したらしい。
いわば それは応募者全員プレゼントみたいなもので、金を払えばそれがたとえ見知らぬ不法侵入者だとしても、マドカは追い払いもせずに、優しく時に強く包み込んであげたってことだ。
掲示板で締まりが良いと話題になるほどに。
あの掲示板に書き込んでいたのは、マドカのアソコで気持ちよく射精した奴らだったんだなって、よりリアルな事実として俺の頭に刻み込まれた。
信じられないことだが、そんなマドカに、俺はすごく優しさのようなものを感じてしまった…。
思い返せば、俺はずっとマドカは俺のものだ、ってそう思いたがってた。そう思ってたのは俺だけではなく、金を払ってマドカを呼んだ客たちも、その限られた時間のあいだは、まるでマドカを自分のモノののように感じてたと思う。
マドカも時間内はきっと彼らのモノであるかのように振る舞い、決して差別することなく分け隔てなく客たちに優しく接することを心掛けていたに違いない。
金を稼ぐため、という目的があったにせよ、マドカが皆に平等に優しさを与えていた、というたったそれだけのことが、やけに重たかった。
そして、その優しさの究極の在り方が、誰のチンポでもギュウギュウに締め付けてたってことに集約されてるような気がして、それは俺にも究極の興奮を与えた。
「マドカって、アソコの造りが小さくて、元々キツめだけど」
「…そかな」
「ぶっちゃけ、自分の意志でもけっこうギュ〜って出来るじゃん?」
「う、うん…」
「それはデリで本番のときも、そうだったの?」
「え?んっと…えっと…」
「本番し始めた当初は、ホントにただ寝てればいいやってズルく思ってたの」
「うん」
「でも、別料金でもらってた額がね、なんか私の場合、多いんじゃないかって」
「うん…」
「そう思い始めた頃があって。まぁ私が高めに設定したんですが…」
「はいw」
「それに見合う価値や満足感を与えられてるのかって、考えた結果」
「ギュ〜?」
「うんw ギュ〜してました…。早くイってしまえってそういう意味も込めてw」
「そっかw」
割とあっさりとした返事だったので、それほど悩まなくて済んだ。
男:「マドカちゃんすっごいw どんどん締まりよくなるwww」
「…ンッ…」
男:「俺さっき、イかなくてもいいからなんて言ったけど…」
「アッ…アッ…」
男:「これ我慢できそうにない。ちょっと早く動いてもいい?」
「はい…」
男:「痛かったら、ちゃんと教えてね。遠慮しなくっていいから」
「………。」
「痛いのは、ずっと痛かったんだけど…」
「うん」
「早く終わって欲しいって気持ちもあって…」
「そか」
「それ以上に、ちゃんと満足して帰ってもらいたい、って気持ちが強くて」
「はい…」
「ズンズンって、そのヒトがし始めても、痛いとはもう言わなかった」」
「ズンズン?」
「ズンズンはズンズンだもん。他に言い方知らないもん」
「パンパン?」
「そだね…。そういう音はしてたと思うよ。ペチペチ?」
「可愛く言ってもダメw」
男:「うわw すげっw おっぱいブルンブルンだ」
「あんまり見ないで…」
男:「いやいや、そう言われたらますます見るでしょwww」
「やだ…アンッ…」
「私、エッチするの久しぶりすぎで…」
「うん…」
「電気消して欲しいとか、そういうこと言うのすら忘れちゃってて」
「だね…」
「すごーく明るいとこで、そんなことになってしまい」
「はい…」
「しかもベッドのすぐそばに鏡があって…映ってた…」
「(;゜д゜)ゴクリ…」
「なんか知らない人に自分がヤられてて、思わず目を逸らしたんだけど」
「うん」
「そのあとも時々、チラチラ鏡を見てしまってた…」
「なんで?」
「私はこれでお金稼いでるんだなぁ、情けないなぁ…って」
「うん…」
「そんなふうに冷静になってる自分と…」
「はい…」
「あと、ちょっとだけ興奮してた…w」
「ちょw 興奮しちゃったよこのヒトw」
「だって、自分のそんな姿見るの初めててで、ドッキドキしちゃったw」
「そかw」
男:「マドカちゃん、俺ラストスパートw いいよね?」
「は、はい…」
男:「おっぱい寄せて、もっとプルプルさせて…」
「…やです」
男:「手、つないで。そう。おおいいね、おっぱい凄い」
「ハンッ…ンッ…ンンッ!」
俺の頭の中では、天井付近からの映像で捉え始め、腕をクロスに固定されたマドカが、ソイツに腰を打ち付けられるたびに、おっぱいをプルップルに揺らしてた。
男:「マドカちゃん可愛い声出すんだね…」
「…ンアッ…ハァン…」
男:「キスは?んんん…舌もっと絡めて、そう。うん、素直だし可愛いね」
「ンッ…ンッ…」
男:「いいねマジで。今までで一番のアタリくじ引いちゃったかも」
「…アッ」
「自分では声出してるなんて思ってなかったんだけど…」
「うん」
「出ちゃってたみたい…です…」
「まぁそれはしかたない。それにさ」
「うん」
「出さなきゃ出さないで、マドカに喘ぎ声出させようって躍起に…」
「それはなんとなくわかる」
「うん、男ってそんなもんだし、たぶん俺もだ…」
他の男にチンポを出し入れされ喘いでしまうマドカを想像するのは、もはや苦痛じゃなかった。
それだけじゃない。マドカとセックスしてるソイツがその時何を考えていたとしても、それは男なら当然考えることだと、妙に納得というか、自分が受け入れている事にも気付いた。
ソイツが言った、今までで一番のアタリくじ、なんて言葉も、本来ならば俺をイラッとさせそうな表現だったのに、そのときは「あったりめーだろ」くらいにしか感じなかった。
「そのヒトはエッチし始めてからも」
「そのエッチってのは、挿入って意味?」
「うん。あ、ごめん本番って言ったほうがいいかな…」
「いや大丈夫マドカに任せる」
俺はあんまり気にならなくなってたけど、それからのマドカは本番って言葉とエッチって言葉が半々って感じで、ゴチャ混ぜになってた。あんま考えてる余裕がなかったのかも。
「ずっと私を褒めてくれる感じで、優しかったのだけど」
「うん…」
「ただひとつだけ、ちょっとヤダって思ったのがあって…」
「ん?」
男:「マドカちゃんすごいよ…。ド迫力!ド迫力!」
「………。」
「ド迫力って言葉はどうも…褒められてる気はしなくてw」
「そりゃまぁそうだなw」
「でも何回も何回も言われたから、すごーく印象に残ってる…」
「そか…」
ま、実際のとこ、本当にド迫力なんです。それに関して俺は否定も肯定もしなかった。
そして、後に、この『ド迫力』って言葉に、俺は人生の大きな選択を迫られることになる…。
「そのヒトがラストスパートって言ってからは」
「うん」
「たぶん、メチャはやかったと思うんだけど」
「それはどっちの意味?」
「え?どういうこと?」
「イクまで早かったのか、その…腰の動きが速かったのか…?」
「ど、ど、どっちの意味でも…です…」
「そ、そうですか…」
マドカが顔を赤らめるのを見て、俺はすごくドキドキした。フェラやクンニ、パイズリやシックスナイン、そしてキスだったりディープキスだったり。
今日ここまで、俺以外の男達としてきた行為の数々を、マドカの口から色々聞いてきた。
時々、ちょっとドライすぎるんじゃないかって俺に思わせるほど、淡々とそれらを語ってた。
そんなマドカが、ソイツに挿入されてからは、モジモジしたり、恥ずかしそうにしたり…。まるで初恋相手との初体験の思い出を語っているかのような、そんな印象を俺に抱かせる。
それは、チンポを挿入したり、されたり、という行為は、やっぱりマドカにとっても特別なものであったことを意味し、その相手としてマドカに選ばれたソイツもやはり、マドカにとって何か特別な感情を抱かせる相手ではなかったのかと、俺を嫉妬に狂わせた。
できることなら、フェラやシックスナインという行為と同等、いやそれ以上に淡々とクールに、割り切って本番のことも語って欲しかった。

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