彼女がデリ嬢として初の本番をするまで 14/14 

『別に。普通のセックス。心まで抱かれてたつもりは微塵もない』
マドカはそんなセリフを言ってのけたこともあったし、客との本番はより効率よく短期間でお金を稼ぐための手段として認識されていたのは間違いない。
ただ、その認識には、この一番最初の本番行為だけは、当てはまらないような、そんな気がしてた。



『早かったし速かった』ってのは、俺にとっては納得の一言だ。
マドカのアソコを初めて味わう奴が長時間耐えられるはずがない、って、そんな妙な自信すら俺にはあった。実際、俺も最初はそうだったし。

だからこそ、ソイツは最速のスピードで勝負にでるのだ。全力を出し切りたいのだ。
俗に言う名器ってやつなのかもしれないその感触を、少しでも長い時間味わっていたい、でも耐えられない、そして耐えられないからこそ、どうせなら全力で果てたいって考えるのだ。
あ、出ちゃった…なんて曖昧なものではなく、自分の意志で射精したんだ、っていう証が欲しいのだ。
俺は直感的に、そう理解してた。
『早かったし速かった』と、その両方を恥ずかしそうに肯定したマドカを見て、俺の頭の中でもラストスパートが始まる。

そこにはもう言葉はなくて、男と女の肉体がぶつかり合う音だけが響いていた。
マドカよりも体の小さいソイツが必死に腰を振るその絵ヅラは、ちょっと滑稽な感じもしたけど、逆に言い換えれば、マドカが その大きな体にソイツ受け入れ、優しく包み込んであげているようにも思えてしまうのが、少しだけ悔しかった。
「正直に言うけど、だんだん痛くなくなってた…」
「気持ちよかったってこと…?」
「うーん…いっぱい声は出してたと思う…ごめん…」
「う、うん…」
声が出るのはしかたない、って俺はさっきそう言ったばかりだった。
あの時は、マドカを庇ったつもりだったけど、それは同時に自分を慰めてたんだと気付いた。激しい嫉妬や虚しい葛藤に悩まされつつも、心臓が高鳴ってた。
変な言い方だけど、ぶっちゃけ、俺が挿入されてる気分だった…。それに、頭の中は、ある意味、色々と、おかされてた。
寝取られM属性っていうウイルスに侵されてただろうし、マドカがヤられちゃうなんてのは、当時の俺にはそれは犯されたも同然だった。
でも、実際はそうではなくて、マドカが覚悟を決めて全てを受け入れたのだと、そういう風に納得できるようになるまでは、やっぱりそれなりに時間がかかったよ。
ちょっと、マドカが改まった感じになる。俺もちょっと緊張した。

「あのね、ヒロシ」
「は、はい」
「これまで、正直に全部話してきたし」
「うん」
「ヒロシが私の話で、興奮しちゃうっていう変なとこに期待してたってのもある」
「うん」
「それでもやっぱり、ちょっと怒られそうなことが…」
「な、なに…?」
これ以上なにがあるっていうのだろうか…俺はワクワク感が止まらなかった…orz
「おっぱいにって…ってそのヒトに言われたの」
「はっ!?」
「ってか、まぁおっぱいにアレをかけたがるお客さんはけっこういるんだけど…」
「そうなのか…orz」
「うん。パイズリはもちろんそうでしょ?」
「あ、言われてみればそうか、されたことないけど」
「今日してあげるから」
「てへへ」
「フェラも、発射するときはおっぱいに、なんてお客さん多かったし」
「口よりマシか…な…」
「うん。私としても口内射精よりも気が楽でした…」
「だよね…」
そんな会話を交わしつつ、俺は大事なことに気付いていなかった。
「まぁ、おっぱいにかけられるのは慣れっこって言うと おかしいけど」
「うん…」
「顔射とかは有料オプションだったけど、おっぱいは無料だし」
「え?」
「あ、私コスプレ以外は、オプション関係全部NGだったから安心して」
「そか…」
「コスプレだってほぼ無理なわけでw」
「www」
ここでちょっとだけ安心感を与えてもらって、そして、俺はドン底に突き落とされることになる。マドカの得意のパターンだ。



マドカと再会してしばらくしてからは、セックスは生でするのが当たり前になってて、射精直前にチンポを抜き去り、おっぱいとか口とか、顔にも数回出した。
男なら誰でもおっぱいに、特にマドカのGカップに精液をぶっかけるのは、客だって…
「って、ちょっと待った!」
「はい」
「ゴムは?」
「そう、私が言いたかったのも…それなの…」
「生でしてたの!?」
「ち、違うけど…。最初に付けるとこも見てたし…」


男:「マドカちゃん、見て見て。チンコいっぱい入ってるよ」
「やだ…(/ω・\) チラッ」
男:「すっごいよ。俺のチンコがマドカちゃんのマンコにズボズボだよw」
「やめて…(/ω・\)チラッ」
男:「あーそろそろヤバい。マドカちゃんおっぱいに出していい?」
「………。 」



「してる途中でも、チラチラ確認してたし、間違いなくちゃんとコンドーム付けてたよ」
「へー。チンポ入れられてるとこ、ジロジロ見てたんだ?ふーん…」
なんとなくだけど。俺以外の男と初めてセックスしてたマドカは、そんな自分自身の姿に興味津々だったような気がした。鏡を見て興奮したってのも、そんな理由があったのかも知れない。
「ジロジロじゃないもん…チラチラだもん…」
「何回も言うけど、可愛く言ってもダメ」
「それに見てたんじゃないもん、見えたんだもん」
「その言い方もダメ」
「じゃ、見せつけられたんだもん!」
「じゃ、ってなんだよ、じゃ、ってw」



見せつけられた、って言葉はナイスアシストになってしまい、俺の頭の中のマドカ嬢がやや窮屈な格好で男に結合部分を見せつけられながら言葉責めされてた。
正常位で脚を大きく開き持ち上げられ、ソイツはマドカの足首を掴んで上から下へと腰を突き下ろす。
体を折り畳まれた状態で、マドカ嬢の顔は苦しそうに紅潮してるが、男の動きに合わせて吐息も洩らす。
「べ、別にわた、私は…見、み、見たかったわけじゃないもん!w」
「はいはいw」
「なんか物凄いエロい格好でヤられてるマドカを想像しちゃったんですが?」
何食わぬ顔でそう言ってやったら、本物のマドカの顔もボっ!って瞬時に真っ赤になってた。
その反応を十分楽しんだあとに、俺もマドカを安心させてやろうと思った。
「体位とか。まぁ他のお客さんも含めて、色々しちゃったかもしれないけど?」
「はい…」
「立ちバック以外なら、俺はそんなに嫉妬しないけど?どうなの?」
「それはヒロシとだけです…」
マドカは泣きそうな顔になりながら、そう答えた。マドカを安心させるつもりが逆に追い詰めたか。
結局のところ、マドカのその言葉が嘘でも本当でも、許すしかない。
まぁ、確率的にも、マドカと立ちバックが可能だった客が多かったとは思えない。
仮に、身長的に立ちバックが可能な客に呼ばれたとしたら、ノートに『客の特徴』として、間違いなく記載、管理されているはずだろう。
問い質すのは、そんなページを発見してからでも遅くない。



「んで?俺に怒られそうなことって?」
「あ、あのね…」
泣きそうになってたマドカが、正座に座り直して、更にその体を小さく萎縮させた。
「おっぱいに出したいって言われて、OKしちゃって」
「うん…」
「でも自分でも、この状態で?って疑問に感じるとこはあって」
「ゴムしてるし?」
「うん。一体どうなるんだろって不思議だった…」
「だろうね」
「でもそんなに深く考えなかったし、アレコレ考える余裕もなかったの」
「ズンズンされてたから?」
「う、うん…」
当時のマドカは、発射直前にゴムを外すなんて行為を想像すらしてなかったのだそうだ。
後日ネットで無修正AVをマドカと一緒に見る機会があり、男優さんの早業を見て、感心してたけど。だけど、俺としても不思議は不思議だった。ソイツのことは嫌いだけど、AV男優の真似事なんかしないタイプの人間だと、そう評価してた。
今思えば、俺と似てるだなんて言われ、ソイツを買い被りすぎていたかもしれない。
「なんかエッチって、こんなに獣じみた行為だったかなって」
「・・・。」
「そんなことが頭に浮かんだりした…」
「ラストスパートのとき?」
「うん。で、そのヒト、ちんちん抜いて、コンドーム外したのね」
「うん」
「そこまでは目で見て確認したの。ああそういうことかって」
「ほぉ…」
「なんか大慌てだった。私も、ああ終わりなんだなって思って…」
「はい…」
「気持ちよくなってもらえて良かったぁって安心しちゃった気もする…」
「うん…」



男:「ハァハァ…マドカちゃん、いい?」
「…ンッ…ウンッ…!」



「で、顔に飛んでくるのはイヤだったから、顔は背けて目を瞑って身構えた」
「うん」
「でもアレ?って感じがして…」
「ん?」
「飛んでくると思ってたタイミングで、飛んでこなくて…」
「う、うん…」



男:「マドカちゃん…最後ちょっとだけっ!!!」
「………。」



「そのヒトが、そんなことを言ったと思ったら…」
「はい?」
「またちんちん入れられてて…」
「………。」
「や、やっぱり…お、おかしいよ…ね?」
「マドカ…」
「ご、ご、ごめんなさい。油断しすぎだよね私。ホント馬鹿だったと思う」
「はぁ…」
無防備すぎるマドカ嬢。その隙を突いたソイツ。不思議と、すぐには、怒りは芽生えなかった…。
「でも、当時は本当にわかんないことだらけで」
「なにが?」
「も、もしかして、こういう終わり方するエッチもあるのかって…」
「ちょ…」
「私が知らないだけで、みんなこうしてるのか?なんて一瞬思ってしまった…」
「抵抗しなかったのか…」
「これは変だって、そう思った時には、もう…」
「もう…?」
「そのヒトはちんちん抜いてた。ほんとに一瞬だったんだ…」
「そか…」
すぐには芽生えなかった怒りの代わりに、ただひたすら残念だって感情に支配されてた。
俺の頭の中では無防備すぎるほど無防備なマドカ嬢が目を瞑ってグッタリしてた。それを見て思いついたのか、元々そんなタイミングを虎視眈々と狙っていたのか、男が素早い動作でもう一度マドカの脚の間に入り込み、それと同等の素早さでその場を去った。


男:「あ、ぎも゛っぢぃいい。あ、いぐ」
「!?」
間の抜けた、アホっぽいフィニッシュの声が聞こえた気がした。



「ほ、ほんとに、一瞬だった!5秒!」
「…5秒って結構長いし…」
「………。」
「フィニッシュ直前の5秒なら、俺20回以上腰振れるわ…」
「ふぃ、ふぃゆにっしゅは、そのヒト、自分で手でシコシコしてた!」
「フィニッシュって言えてねーし」
「………。」
「それに最後手コキって当たり前だろ、なんの言い訳にもならねーんだよ」
「ごめんなさい…」
「5秒っつーのも、たったそれだけで気持ちよくなっちゃうほどに」
「………。」
「オマエが生マンコでギュウギュウに締め付けたってことだろ!このバカ!」
遅れ馳せながら、やっぱり怒りの感情は芽生え、生々しい暴言を俺はマドカに向かって吐いてた。
本来であれば もうマドカのおっぱいに射精するはずのタイミングだ。俺としては不本意であるが、マドカとはそういう約束だったはずだ。もう精液が飛び出す寸前で、ゴムの中で我慢汁にまみれてたであろうチンポ。
たった一瞬だったとしても、そんなチンポでマドカの生の感触を味わったソイツは死刑に値すると思った。
ましてマドカの許可を得たわけじゃなかったし。
もしマドカが許可したなんてことなら、それはそれでどんな感情を俺に喚起するのか…。
それはわからないけど、とりあえず、この時は怒りの感情が先に来てた。
マドカはまるで抜け殻みたいになってた。そんな彼女に掛ける言葉は見当たらなかった。
それでも俺は前に進んだ。後ろを振り返ってもそこには何もない。
「で、そのあとは?」
「そのあとって?」
俺は生で挿入されたって事実を、頭の中から追い出すように、続きを促した。
「抜いたあと」
「うん。自分で手でシコシコしてた…」
すっかり元気をなくしたマドカ、それでも彼女もまた最後の力を振り絞る。
「おっぱいにかけられて。黙ってそれを見てた」
「うん」
忘れたいはずの事実がまた頭に蘇る。生で挿入されたことへの抗議はなかったのか?
「マドカ、最後に生でされたこと何も言わなかったの?」
「う、うん…」
「そっか…」
「ホントに一瞬だったし、そのヒトも何も言わなかったから…」
そのことに関しては、二人のあいだでは何もなかったかのようにスルーだったらしい。
そして、俺とマドカのあいだでも、それっきりその話題は出たことがない。



男:「いっぱい出ちゃった。うっわ精液まみれのおっぱいもド迫力…」
「………。」



「それで、最後はおっぱい拭いてもらって」
「うん…」
「拭いてもらってるあいだ…私は…フェラ…してた…」
「………。」
「してって言われて、なんかそれも…当たり前なのかな…って思っちゃって…」
「そうですか…」
「また怒られるかもだけど、ほんのちょっとだけです…」
「もうなんか頭狂いそうです…」
知らず知らずのうちに、拳を握り締めてた。ソイツを殴ってやりたい気もしたけど、マドカを殴りたいような気もした。でも自分自身を殴りつけてやりたい気持ちが一番強かった。
なんでこんなに精神的ダメージを受けてるのに、チンポはビンビンなんだろうって、自己嫌悪の気持ちでいっぱいだった。
「終わり。あとはもう、私は放心状態で起きれない感じだった」
「うん」
「体中が痺れてる感じで、ホントにボ〜っとしてたら」
「うん」



男:「マドカちゃん、疲れたでしょ。俺タバコ吸ってるから」
「あ…」
男:「大丈夫だから、寝てなよ。ホント、ありがと」
「‥‥…。」



「布団掛けてもらって、私はなんかちょっと泣きたくなってしまい」
「うん…」
「接客中なのに、こんな態度は有り得ないと思いながらも」
「うん」
「布団から出れずにいて。そしたら、10分もしないうちにね」
「うん」



男:「俺、今日中に地元帰りたいからさ、もう行くね」
「え?」
男:「いいのいいの、そのままそのまま。マジで大丈夫だから」
「でも…」



「そのヒト、もう着替えも済んでて、帰り支度も整ってて」
「へー」
「前の晩と同じように、たぶん終了20分くらい前に帰っちゃったんだ」
「そうなんだ」
「私、呆気にとられる感じで、ベッドの上で見送ってしまった…」
「すげぇな」
「なにが?」
「プロの犯行って感じだな…w」
ようやく、軽口を叩ける余裕が、俺に戻ってきた。お掃除フェラもしたって話を聞いた時には、余裕で死ねるって思ってた程なのに。お前を殺して俺も死ぬ!くらいの気持ちが、確かにあったと思う。
「テーブルの上のお金が消えてた、とかそんなオチはないの?」
「ちょ、ちょっと!」
「こ、怖いこと言わないでよ!ちゃんとお金あったよ!」
「そかwww」
「むしろ5千円増えてたよ!」
「怖っ!そっちのほうがコエーだろwww」
「たぶんお釣り返すの忘れたかも」
「まぁチップだろ、チップ」
結局何だったんだろうソイツは。
俺と似てるだなんて評され、俺もちょっとソイツを理解しかけたつもりになったところもあったけど、結局わからないままだ。
気が付くと、すっか日も落ちて、辺りは闇夜に包まれてた。
「怖いと言えば、お客さんに先に帰られちゃったりすると」
「うん…」
「ラブホに一人取り残されて、めっちゃ怖かった…」
「だよな…あの空間は…」
「その日は、一人でシャワーも浴びたし、本当に怖くて震えてた…」
「そっか…」
怖かったのは、ラブホに一人きり、ってただそれだけの理由じゃなかったんだろうと思う。
自分がしてしまったこと、もう後戻りできない現実に、マドカはきっと震えたのだ。

「それにしてもマドカさん」
「は、はい」
「よくもまぁバカ正直に、素直に話してくれましたね…」
「すいません…」
「やっぱ知らないほうが幸せなことってあるな…w」
「………。」
「言い辛いことは、ちょっとくらい隠してもよかったのに…」
「でも…」
「正直なのは良いことだけど、優しい嘘ってのも、世の中には必要かもな…」
「………。」
「根掘り葉掘り質問しまくった俺が言うのもなんだけどwww」
「そだねwww」
マドカがじっと俺のことを見つめて、俺はその瞳がちょっとだけ怖かった。
「んで、送迎さんに電話して、迎えに来てもらって」
「うん」
「仮病使って、残りの予約客ドタキャンして、帰りました」
「で、次の日から休んだと?」
「うん。色々考えさせられることもあったし」
「うん」
「考えた結果、私がどういう結論を出したのかは、ノートに全部書いてある」
「はい」
「続きを見るか見ないかは、ヒロシに任せる…」
「うん…」
そこでマドカは、次の言葉を吐き出すまでに、すごく時間を要した。



「私のこと、嫌いにならないで…」
「お、初めて言えたな、そのセリフw」

「だって素直な気持ち言ってもいいって、ヒロシが言ったんだもん」
「うんw」
ちょっと考え込んでるフリして、すごく時間をかけ、俺もマドカに言葉を返すんだ…。



以上が、顧客管理ノートを基に、マドカの口から直接聞き出した全てです。
支援してくださる方、ROMでもとりあえず読んでくださった方、ありがとうございました。
俺の代わりに、アレコレと戦ってくださっている方々にも感謝申し上げます。
俺としてはただ書き殴るだけなので、どこのスレでもいいのですが、

続きは自分のスレでも立てて、そこで書こうと思います。

では。

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