2人だけの秘密 6話

「何やる?」

「ヤスに任せる。」

『あやち、スカート脱がないとシワになるよ?』

『そう…ですね。』

『恥ずかしい?』

『少し…‥‥』

リビングに戻った後すぐに隣の部屋へ入った2人の会話が気になって仕方がない。

『俺が脱がせて良い?』

『あっ、あの、えと………』

『あはは、冗談だよ。無理しないで。』

「なんだ、脱がせないのかぁ!てっつん、そこはマッパだろぅ!」

ユーコ先輩は床をぱんっ!と叩きながら隣を囃し立てる。

『うるせーな。』

「妄想全開させろよぉ!」

『あやち、すっぽんぽんだって、どする?』

『えっと、脱いだ方が良いですか?』

「もちろんだぁ!」

『あれには羞恥心がないんだな。』

「あれって言うな。」

『あのっ、脱がせてくれますか?』

「イエッス!」

『あっ、あの…』

『脱がすよ、よーく、見せて。』

衣擦れと綾ちゃんの吐息だけが聞こえる。

「あー、三次元の彼女とか!無縁だし!!」

「ヤスもヤギもココでしこるなよ?」

「こんなとこでしねーから!」

『あっ…ちょっ、あの、先輩?』

『可愛いおっぱいだね。』

『つついちゃダメです。』

『はい、俺の肩に手をついて。』

『えっと、どーするんですか?』

『パンツも脱がさないとね。』

『あっ、あの、あのっ…そんなにじっと見ないてください。』

『綺麗だね~』

『うぅんっ、そんな……すりすりしちゃダメですぅ。』

「何処をすりすりしてるんだよ!羨ましいじゃないか!」

「ユーコ先輩はあっちに行っても良いんじゃ?」

「ダメに決まってんだろ、あたしが行ったら3Pになっちゃうだろ?」

『あっ、あっ、んんっ!………抱っこしてください。』

『良いよ~、おいで。』

『んっ、はぁ。先輩は脱がないんですか?』

『俺も脱いだらエッチしちゃうよ、良いの?』

「隣でおっぱじめるなよな!」

『おちつかねーなー。あやち、上行こう。ベッドで寝よう。』

『はい…あの、コンドームありますよね?』

『ないよ、生ハメだよ。』

『そっ、外にっ…出してくださいね。』

『さっ、あやち、上行くよ。』

『はい、あのっ、初めてなので優しくしてください。』

「もう、止めて!ヤギのHPは0よ!」

カラッと襖が開く音がした瞬間に顔を伏せる。

「分かった、分かった。ホントにうるせーなー。」

「おやすみなさーい。」 

「やっぱし、脱いでなかったな。」

階段を上がろうとしている綾ちゃんは確り服を着ていた。

「ヤギはなんでも信じすぎなんだよ。」

「てっつんが襖1枚で女の子を全裸にする訳ないだろ。」

時折、キシキシと軋む音がするなか、僕たちは朝までゲームをしていた。


トントントンと一定のリズムの足音が下りてくる。

「おはー。まだ、やってんのか。お前らは体力余ってんなぁ。」

「まだまだ、これからだろー!」

「あやちは?」

「裸で寝てるから、男は見に行くなよ?」

「あたしはおっけー?」

「あぁ〜、ぎりアウトか?」

「なんでさ?」

「お前なら襲うだろ?」

「流石にそれはないわ〜。」

「あんま、信用できんけどな。」

「そっちの2人は信用するのけ?」

「そっちは行くなっつったら行かねーだろ。」

「わかんないよー?のり的な勢いで行くかもよ?」

「ない、ない!そいつらにそんな気合も度胸もないだろ。」

「おまいら、上行けば、あやちの裸見られるぞ?」

「行かないよ、裸見ておかずにするくらいなら、先輩のあやち本を貰うに一票。」

「ヤス、つまんねー選択するなよ。」

「一瞬だけみて、その後、気まずいより、何回でもじっくり見てシコれる方が良いよ、なあ?ヤギ。」

「まあ、そっすね。」

僕は何を言ってるんだ?本当なら僕だけが見られる裸だったはずなのに。

「朝飯食うなら冷蔵庫漁るか、コンビニで買ってこいな。」

「俺はシャワー浴びてくる。」


「ユーコ先輩、あやちが裸で寝てるってマジだと思いますか?」

「7対3でマジ、やっちゃってる可能性は低そうだけどな。」

「ヤギ、交代。あたしは上見てくる。」

コントローラーを僕に渡して立ち上がる。

「ちょっ、止めた方が良くないっすか?」

「大丈夫だよ、何かする訳じゃないし。ちょっとばかし見てくるわ。」

トントンっと上がって行ってしまった。

「ホントにだいじょーぶすかね?」

「んー、ボクはノータッチで。」


「おーい、てっつん!タオル!バスタオルはどこだ!?ってシャワーか…」

「なんだよ?」

「きれいなタオルとバスタオルはどこだ?」

「脱衣場の洗濯機の上だけど、どした?」

「あやちもシャワー浴びるだろ?」

「目覚めたら俺のスマホ鳴らしてくれってメモ置いてきてるぞ?」

「カピカピなんだから、横に置いといた方が良いだろ?」

カピカピ?ってどういうこと?

「ああ、そうだな…って見に行ったのか?」

「そりゃあ、気になってたし。」

「まったくよ〜。」


「あ〜、ボクは朝飯食いながら帰りますわー。ヤギはどうする?」

「んじゃ、合わせて帰ります。」

「気をつけて帰れよー。」

「おつかれ、おやすみなー。」


僕はどうやって帰ってきたんだろう?犬飼ってない先輩の家を出てから…辻先輩とコンビニ寄って…それからどうしたっけ?

綾ちゃんに何があったのか聞きたい。でも、聞けない、聞ける訳がない、聞く資格もない………

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